リーガル・
アップデート
監査役会、公式な独立性が求められる時代に
オーストリア最大として数えられる銀行の監査役会会長の最近の辞任は、2018年8月18日にオーストリア金融監督局(FMA – Financial Market Authority Austria)により公開された資質規定ルール(fit & proper rules) を思い起こさせる。 欧州銀行監督局(EBA – European Banking Authority)の新しいガイドラインによると、資質の判断は、前よりも厳しくなっている。監査役員の重要な要件には、職業資格のみならず、経営体の適合性(組織を率いる能力及びそのリスクマネジメント) に関する評価が含まれている。しかし、それでも最大の課題は、重要な金融機関において、監査役員に少なくとも2名の、組織から独立した人物を組みこむ事である。
2018年12月10日
銀行監督責任のシフト
連邦政府は、2018年11月21日の閣僚会議において、銀行に対しての監督業務を改革することを決定した。この改革により、銀行に対しての監督業務は、オーストリア国立銀行(OeNB)が担っていた銀行監督業務も加えて、金融市場局(FMA)に任されることになる。オーストリア国立銀行(OeNB)の監査監督事業(OePR)は、資本市場指向企業のバランスシートの監査を引き続き行う。加えて、金融市場局(FMA)は、以前まで、その名の通り、監査を監督する役割のみを負っていた監査監督局(APAB)にバランスシートのコンプライアンスの執行権利を引き渡す。2019年の中頃には、これらの改革は合法化される。したがって、2019年の終わりごろにはこれらの組織変革も現実に行われることになる。
2018年11月26日
「手数料無料」は終わりを告げる。
これまで銀行は、顧客が第三者ATMで現金を引き出す際に支払う手数料を顧客に請求することは認められていなかった。独立した第三者ATMプロバイダーは、現金引き出し時の手数料を自由に決めることが出来たが、その手数料は、 独立した第三者ATMプロバイダーと銀行が互いに契約を結んでいないにも関わらず、ATM利用者のカード発行元である銀行が負担していた。2018年10月9日、オーストリア憲法裁判所は、この状態が違憲であるとの判決を下した。 この判決は、オーストリア連邦法公報(G 9 / 2018-24、G 10 / 2018-27)に掲載された時点で実効力を持つ。(G 9/2018-24, G 10/2018-27)
2018年10月26日
貯蓄口座と支払い口座の線引き
2016年のVZKG発効以来、消費者に支払い口座の提供をする際の厄介な義務が年々増加している。 ECJは最近、幾らかの貯蓄口座は、支払い口座として分類されることは認められないとの判決を下した。 判決は、その貯蓄口座に中間口座が必要であるかが争点となった。 支払いサービス指令(the Payment Services Directive)に基づいた支払い口座は、第三者との間において支払い取引が可能である必要がある。(ECJ C-191/17)
2018年10月12日
「すべての」プロバイダーが責任を負う
最近の最高裁判所の判決では、目論見書における負債についての判決が下された。通常、特定の投資および証券を売買しているプロバイダーは、目論見書の発行が義務付けられている。そして、これらの金融商品を売買している以外のプロバイダーであっても、目論見書の遵守責任を負う。 今回の新たな判決により、プロバイダーという用語の意味する範囲が拡張された。 資本市場行為における規制においては、投資する人に情報を提供し、その情報の提供元となるすべての人がプロバイダーである、という解釈がなされる。(6 Ob 97 / 18k)
2018年9月28日