リーガル・
アップデート
カストディ業務における匿名性の限界
法的に信用機関ではないとされる、金融機関でも、主な活動としてカストディ業務を提供することが認められている。最高行政裁判所は、近頃、金融機関が金庫自体をロックしていない場合でも、安全なカストディサービスであるとみなす判決を下した。したがって、金融市場アンチマネーロンダリング法(The Financial Markets Anti-Money Laundering Act)および銀行法の関連規定が、カストディ業務における「匿名」の金庫にも適用される。金融機関は、金庫を保管しているすべての顧客を特定する必要がある。 (Ro 2017/02/0023)
2017年12月6日
オーストリア消費者支払口座法(VZKG)の改正
2017年10月12日に、オーストリア消費者支払口座法(VZKG)の改正が国内評議会によって承認された。 この改正は、ATMでの現金引き出しに関するもので、 将来的には、銀行は独立した第三者ATMプロバイダーにおける銀行顧客の現金引き出しの料金も支払う必要がある。 銀行は、顧客による引き出しの金額と頻度を制御できないため、第三者ATMプロバイダーが銀行に請求する手数料を制御することもできないことになる。 憲法上の権利を考慮すると、この改正は、疑問の余地がある。
2017年10月27日
EJCが定める”簡単なアクセス”の定義
支払いサービス法 (The Payment Services Act) では、特定の情報を耐久性のある媒体を経由して、簡単にアクセスできるようにすることが求められている。しかし、現在まで、具体的に何がこの要件を満たすのかは、あきらかになっていなかった。例えば、ECJ(欧州司法裁判所)は、インターネットバンキングの内部にあるメールのインボックスに情報を送ることは、この要件を満たしていないとしている。インターネットバンキングの内部にあるメールのインボックスは、通常は、消費者が銀行と直接やりとりする時のみに使われるためである。ECJが求める、簡単に情報へアクセスできるような環境とは、例えば、プライベートのメールアカウントにインターネットバンキングの情報などを送信することである。 (8Ob14/17t)
2017年10月17日
金利調整条項:貸出契約の利息調整条項
貸出契約の利息調整条項は、通常、基準利率と利息マージンから構成される。 現在の基準金利は非常に低く、いくつかの指標がゼロ以下にまで下落していることから、総金利がゼロに低下する可能性がある。民事最高裁判決の判決は、「いかなる場合でも」マージンを消費者に請求することは、消費者保護法に違反しているとしている。しかし、銀行は少なくとも借り手に支払いをする義務はない(「マイナス金利」適用)。 (3Ob88/17p)
2017年9月8日
最終的な受益者(ultimate beneficial owners)登録法(WiEReG)
最終的な受益者(ultimate beneficial owners)登録法(WiEReG)は、6月末に国民評議会によって、そして、7月の初めに連邦評議会によって承認された。 同法は、EU全体で、最終的な受益者の登録簿を導入することを規定する第4回欧州アンチ・マネーロンダリング指令の主要部分の実施の一環である。 登録機関は、オーストリア財務省内に設立される。 企業の最終的な受益者(複雑な企業構造の所有者も含む)、その他の法人、および投資信託機関も登録される必要がある。
2017年8月15日